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東京大学へ行けば

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化学(総論)

時間:理科二科目で150分。従って、単純計算では一科目当たり75分ですが、まずは、選択する二科目の全問に目を通して計6つの大問の中で、解けそうな問題に十分な時間をかけられるように時間の配分を考えましょう。

 

得点配分:理科二科目で120点。従って、化学の配点は60点と思われる。(共通テスト:110点、二次試験:440点)

 

設問形式

・3つの大問から構成されています。大問は、更に2つ程度の中問に分かれ、それらがまたいくつかの小問から成っています。各大問とも問題文が長く、また小問の問題数も多いので、時間を十分に意識しながら解いていく必要があります。

・各小問は、記述式、論述式、空所補充、記号選択式など、様々な形式で出題されています。

 

傾向

・理論化学、無機化学、有機化学から出題されています。特に、理論化学からの出題が多いようです。有機化学からも、物質の構造決定等を中心に毎年多く出題されていますが、純粋な無機化学の出題はあまり多くないようです。

・知識よりは、考え方、応用力が問われる問題が出題されています。

(全体的に、知識よりは、考え方を問う問題が多いようです。例えば、2022年度の大問1ではマルコフニコフ則やザイツェフ則に関する出題がありますが、それらの法則の説明自体は問題文中に書かれています。従って、その問題のテーマ自体は初見のものであったとしても、問題の流れに沿って、理論に従い丁寧に追っていけば解答につながっていくので、基礎知識をフル活用しましょう。)

・構造決定の問題はほぼ毎年出題されています。

 

方法

・基本的な知識は、系統的、俯瞰的に整理して覚える。

(教科書に出てくる物質、反応、法則などを整理し、マッピングしてその全容を俯瞰的に見られるようにしておきましょう。化学式や物質の特性等についても、単発的に丸暗記していくのではなく、周期律表やイオンの価数などともしっかり関連付け、系統的に覚えていくことが大切です。特に、構造決定の問題はほぼ毎年出題されていますので、基本的な化合物の構造式や、その構造決定のために必要な基本反応は、流れを意識しながら系統的に覚えておくようにしましょう。有機化合物の反応等については、自分で分かりやすくイラストなども入れた反応マップを作成して、それを目につくところに貼っておくのも良いかも知れません。)

 

・基本原理や法則はしっかり理解し、直感的にイメージできるように。

(全般的に難解な問題ではなく、基本法則をしっかり理解していれば解ける問題が多いようです。教科書に出てくる基本的な事項、特に化学平衡の法則やルシャトリエの原理、質量保存や定比例・倍数比例の法則、気体の状態方程式などは十分理解し、それを直感的にイメージできるようにしておくことが重要です。)

 

・計算力も必要。

(計算力も重要です。速く正確に計算できるように、日ごろから計算問題、特にモルの計算やファラデー定数を用いた電気化学の計算には慣れておきましょう。文字式の計算だけではなく数値計算を速くミスなくできるようにしておくことが大切です。また、有効数字の扱いにも注意が必要です。問題中に与えられた数値の有効数字の桁数から、解答の数値を適切な桁数に処理できるよう練習しておきましょう。)

 

・学習の進め方にも注意。

(学校の授業や参考書でも大体、理論化学、無機化学、有機化学など、順番に学習していくようになっていますが、それに従って受験までの期間で全体が終わるような学習計画を立てると、最後の方がおろそかになったり最初の方を忘れてしまったりします。入試問題では、総合的な知識や考え方を問われるものが殆どですので、基本的な問題集などで、入試の半年くらい前までには一旦、一通りの学習を終え、知識をマッピングし、それから全体を俯瞰的に見られる状態で、入試の過去問などの問題集に、分野を混ぜながら当たっていきましょう。)

 

 

他言無用の最終兵器

・物質や変化をイメージする。

(化学を学ぶ上で特に大事なことは、物質やその変化がイメージできることです。そのためには実験に触れ、実際にその物質や変化を見ながら学んでいくのがベストですが、受験勉強ではそれはなかなか難しいので、なるべく図録の写真やWebで公開されている実験動画などを見て、視覚的に関連付けながら覚えていくようにしたいです。文字だけ追っていてもなかなか頭に入ってこないし、イメージができていないと覚えた知識を実際に使うのも難しいでしょう。例えば、2022年度大問3など。)