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東京大学へ行けば

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物理(電磁気学)

時間:理科二科目で150分。従って、単純計算では物理としては75分です。大問は3つあり、そのうち、主に大問2が電磁気学からの問題となっていますので、これを25分程度で解く計算になりますが、大問2だけでもかなりボリュームがあるので、理科全体を見ながら解けそうな問題に時間を十分かけられるよう、適切に時間配分しましょう。

 

得点配分:理科二科目で120点。従って、物理全体で配点は60点の計算となります。大問は3つあり、そのうち、主に大問2が電磁気学からの問題となっていますので、これは配点が20点の計算となります。(共通テスト:110点、二次試験:440点)

 

設問形式

・大問は、更に2つ~3つ程度の中問に分かれ、それらがまたいくつかの小問から成っています。従って、問題の分量としてはかなり多いです。

・各小問は、記述式、論述式、空所補充、記号選択式など、様々な形式で出題されています。

 

傾向

・毎年大問2が、主に電磁気学の問題になっています。

・出題分野としては、電磁誘導やコンデンサーを含む回路、荷電粒子の運動などが多いようです。(2022年度や2020年度は電磁誘導に関する問題、2021年度はコンデンサーに関する出題となっています。)

・電磁気学だけの問題ではなく、運動方程式を立てるなどの力学の力もかなりの比重で問われます。

・全体的に、難解な問題ではなく、基本をしっかり理解していれば解ける問題が多いです。

 

方法

・電磁気学の基本的な法則や公式は十分に理解しておきましょう。

(基本をしっかり理解していれば解ける問題が多いです。従って、教科書に出てくる基礎的な事項はよく理解しておきましょう。例えば、電流・電圧・抵抗、消費電力、ジュール熱、電磁誘導、静電容量等に関する公式、フレミングの左手の法則、キルヒホッフの法則などは、すぐに使えるようにしておきましょう。また、コンデンサーやコイル、ダイオードなどの素子の特性もよく確認しておきましょう。)

 

・コンデンサーやコイルは、原理をしっかり理解しておきましょう。

(公式を暗記するだけではなく、例えば、コンデンサーについては、原理から極板距離・面積と容量の関係、極板間に金属板や誘電体を挿入した時の変化などが理解できるようにしておくこと。また、コイルについては、電磁誘導から自己インダクタンスや相互インダクタンス、位相の遅れが生じることについての基礎的な理解ができているか、確認しておきましょう。そして、それらを含む回路でのコンデンサーの電荷や、電気振動などの現象を、回路に流れる電流、回路の電位の解析や電荷の保存などから求める練習もしっかりして慣れておきましょう。)

 

・交流回路も忘れずに。

(ここ3年程度は本格的な交流回路の問題は出てきていませんが、2019年度、2016年度などには、コンデンサーや荷電粒子の運動と組み合わせて出題されています。三角関数による交流電流、交流電圧の表し方、コンデンサーやコイルでの位相の変化、V-I座標と位相角の関係など、しっかり確認しておきましょう。)

 

・力学の学習も抜かりなく。

(運動方程式を立てなければならない問題や、エネルギー保存で力学的或いは熱力学的な現象と結びついている問題が多いので、電磁気学の公式だけを覚えていても不十分です。例えば、2022年度は誘導起電力に関する問題が出題されていますが、使う電磁気学の公式は誘導起電力やローレンツ力くらいで、後は、運動方程式やエネルギー保存則などを利用して解答するようになっています。)

 

 

他言無用の最終兵器

・エネルギー、仕事に注意。

(電磁気の大問中では、かなりの頻度で、エネルギー保存則の応用や、仕事の計算を伴う小問が出題されています。従って、エネルギーについては確実に計算できるようにしておきましょう。例えば、2022年度の大問2ではジュール熱の発生による運動エネルギーの減少、2021年度の大問2ではコンデンサーの静電容量の変化と電源の仕事、外力による仕事の関係、2020年度の大問2では導体棒の運動エネルギーと発生するジュール熱や電荷の移動にかかわる仕事などの関係についての出題が有ります。例:2022年度大問2のⅠ。)