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東京大学へ行けば

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図形を扱う問題_平面図形・立体図形・領域・座標・複素平面

時間:大問6問で150分。一問当たり25分ですが、全問完答を狙うのではなく、解けそうな問題に時間をかけて丁寧に取り組みましょう。

 

得点配分:大問6問で120点。おそらく一問20点ずつ。(共通テスト:110点、二次試験:440点)

 

設問形式

・すべて記述式。

・ほとんどの大問は2~4個の小問から構成されていますが、一部、図形などの問題では小問に分かれていないものもあります。(単独の問題でも、解答過程はきっちり答案に記し、部分点を着実に稼ぐようにしましょう。)

 

傾向

・図形は頻出です。座標や図形を扱う問題は、毎年、合わせて2~3問は出ています。

・グラフと接線とで囲まれる面積や、図形の通過領域の面積や体積の算出、条件を満たすパラメータの範囲を求めるなどの、いくつかの分野の組み合わせの形で出題されることが多いです。

 

方法

・様々な視点で眺めて試行錯誤しましょう。

(図形の問題は、出題の本質に気がつけば比較定簡単に解き進められるものが少なくありません。それに気づくためには、最初に思い付いた一つのアイデアにこだわるのではなく、計算用紙を活用して色々なイメージを描き、それを様々な視点から眺め、パズル感覚で「訊かれていることは、結局、何なのか?」と、試行錯誤しながら解きましょう。面積や体積を求める場合でも、積分だけにとらわれずその図形を眺めながら解いていくことで基本図形の面積や体積の計算になる場合があります。)

 

・ストーリーを考えながら解き進める。

(最初の小問は比較的簡単に解けることが多いですが、それがヒントになっているので、それをどのように利用すればよいかを考えながら解き進めていきましょう。逆に、行き詰った場合は、大問を最後まで眺めてみると、出題の意図が見え、それにつながる流れを考えることで小問の解き方の方向性が見つかることも有ります。)

 

・図形や座標に関する基本のトレーニングは怠らずに。

(三角関数、指数・対数関数など、教科書に出てくる基本的な初等関数についてはしっかりと理解し、使いこなせるようにしておくことが必要です。また、円、接線、重心、内接と外接、正多角形などの性質、そして、相似や比の計算、サイン・コサイン・タンジェント或いは、直線の傾きと切片、線分の長さ、グラフが接する条件、判別式の扱い、絶対値を含む関数の取り扱い、図形同士の共有点の導出、複数の図形に囲まれた面積の計算など、図形や座標に関する基本のトレーニングは繰り返し行い、イメージをつかんでおきましょう。)

 

・解答は論理的に説明できるよう、練習を。

(2022年度の大問4など、答えを論理的に説明するのが少々厄介な問題も多いので、解答を丁寧に作る練習もしておく必要が有ります。説明すべき命題を明確化すること、適切に場合分けすること、limなどの記号、用語や基本の関数などをうまく利用しながら説明することに慣れておきましょう。また解答は答案用紙にいきなり書き出さずに、まず、計算用紙に草案(論理の流れをたどれる程度の簡単なフロー)を書いてから、答案を作成していきましょう。

 

・複素平面も忘れずに。

(複素平面も、2021年度の大問2など、毎年ではありませんが時々出題されています。丁寧に計算していけば解答できる問題ですが、基本的な複素平面の性質や、複素平面上のグラフの書き方については十分に理解しておく必要があります。虚数という言葉を意識し過ぎることなく、直交した2本の座標軸としての図形的、ベクトル的な意味を考えながら、落ち着いて解いていきましょう。)

 

 

他言無用の最終兵器

・立体図や投影図をうまく描けるように練習を。

(空間図形の問題などでは、うまい図を描けるかどうかが決め手になることがあります。うまいというのは、精密で丁寧に書かれたきれいな図ということではなく、ラフに書いてもポイントを見つけやすい角度で描かれていたり、必要な場所を分かりやすくデフォルメされていたり、ということです。これが描けると、自然に答えが見えてくることが有ります。そのためには、なるべくたくさん、良い空間図形の問題に当たって、解答を見ているだけではなく絵を描いてみることでしょう。例えば、2022年度の大問5などでも、取っ掛かりの図がうまく書けるかどうかが一つのポイントになりそうです。)