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東京大学へ行けば

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微分

時間:大問4問で100分。一問当たり25分ですが、全問完答を狙うのではなく、解けそうな問題に時間をかけて丁寧に取り組みましょう。

 

得点配分:大問4問で80点。おそらく、一問20点ずつの配分。 (共通テスト:110点、二次試験:440点)

 

設問形式

・すべて記述式。

・各大問は2~3個の小問から構成されている場合も、一つの単独の問題である場合もあります。小問に分かれていない場合でも、増減表からグラフを正確に作るなどのステップはきっちり答案に記し、部分点は着実に稼ぐようにしましょう。

・微分の問題と言っても、微分の問題が単独で出題されるのではなく、微分の問題に帰着するまでには関数や図形の問題を解き進めていく必要があり、そこがクリアできるかどうかがポイントです。

 

傾向

・ほぼ毎年、4問中の1問は微分を使用する出題が有ります。

・他の、数列や整数、図形などの問題に比べて解き易いものが多いようですので、ミスが無いよう落ち着いて取り組み、確実に点を取っていきましょう。

・微分を利用してグラフの概形を調べ、与えられた図形その関数との位置関係から、条件に適するパラメータ範囲を求めるなどの形で出題されています。数Ⅱの範囲からの出題なので、微分の対象となる関数は3次関数などの基本的なものが殆どです。

 

方法

・教科書に書かれているレベルの基本的な微分は、ミスなく確実にできるように。

(微分自体は、特殊な知識を必要とするような複雑な関数は出きていないので、教科書レベルの基本的な関数の微分だけはウッカリミスなく確実にできるようしっかり確認しておきましょう。)

 

・基本的な計算テクニックはいつでも使いこなせるように。

(微分自体は比較的容易に解けるものが多いですが、微分の問題が単独で出題されるのではなく、設問の流れに沿って、微分の問題に帰着するまでの、関数や図形の問題を解き進めていかなければいけません。2021年度の大問1など、共有点の条件から出てくる6次方程式を同値である3次方程式に置き換えてから微分を行うことになります。このように、変数の置き換え、判別式の利用や、2次方程式の解と係数の関係、因数分解の活用や、相加相乗平均の利用など、基本的な計算等のテクニックはいつでも自由自在に使えるように復習しておきましょう。)

 

・増減表の作り方や意味をしっかり復習しておく。

(パラメータの範囲を求めたりする際には図形的に考えることで解答の方針を決めやすくなりますので、まずは増減表を作成してグラフのイメージを描いてみましょう。与えられた関数の導関数が求められれば、次にそれが0になる点を求めますが、ここ数年の出題では、その導関数の因数分解などの処理に気がつくかどうかが、容易に解き進められるかどうかのポイントになるものも見られますので、過去問などを通して慣れておきましょう。なお、増減表を作成すること自体が目的ではなく、与えられた関数の増減の変化が解ればよいだけですので、きれいに作る必要は全くありません。導関数が0になる点で元の関数の傾きが0になり、その前後の符号が変われば極値である、というような増減表の意味だけはしっかり押さえておきましょう。)

 

・極限の意味や求め方、極限と微分の関係なども、しっかりと押さえておく。

(極限そのものを求めさせるような出題は無いようですが、解答を厳密、論理的に作成する上で「lim」を適切に取り扱うことが有用になる場合もあるので、基本をちゃんと理解しておきましょう。)

 

他言無用の最終兵器

・計算用紙を活用し、とにかくグラフを描きましょう。

(与えられた条件を満たす関数が得られたら、微分して簡単な増減表、大雑把なグラフを描きましょう。いきなり解答用紙に書くのではなく、まずは計算用紙に気軽に絵をかきましょう。それをいろいろな視点で眺めているうちにアイデアが出てくることもあります。完答できなくても、解答用紙には増減表とグラフを記載、余裕が有れば、切片や極値の座標、条件を満たすと思われる領域などにそのイメージなども記入して、部分点だけでもきっちり取れるようにしておきましょう。例えば、2021年度の大問1などでも、図を書きながら考えることで筋道が立てやすくなるでしょう。)